02: Havana #2
19世紀後半に築き上げられたコロニアルな街、旧市街 La Habana Vieja(ラ・アバーナ・ビエハ)。この街全体がユネスコ世界文化遺産に登録されている。だからといって大切に隔離されて保存されているというわけではなく、普通に人々はここで生活をしている。
どの家も店も石で作られた家を修復しながら使用しているので、普通に趣深い柱だったり階段だったり壁がそこら中にあふれている。
もちろん観光地なので観光客向けのお店やらなんやらが結構いっぱいある地区もある。その辺りのレストランではソンやトローバなどの音楽を生演奏している。レストランもオープンテラスになっていたり、窓やドアが空きっ放し(エアコンが整っている店がそんなに多くない)だったり するので、外にいても演奏は常に聞こえてくる。演奏をしている方々は大抵チップを集めに回る際に自分のCDを売ろうとする。大抵はレコード会社と契約してプレスされてリリースされたCDではなく、個人的に作ったCD-Rだったりするが。
住居、小学校、配給所、教会、レストラン、カフェ、公園、etc...。それら全てが日本の町並みとは全く違う様式であり、なおかつ機能している。
公園の様な広場があると大人達は集まって大声で身振り手振りで激論を交わしている。喧嘩をしているのではないかと思われたが、どうやら「どの選手がCubaで一番の盗塁王か?」とか 「次のサンティアゴVSグランマはどういう試合展開になるか?」などといった野球談議を延々と 熱く論議している様だった。
また、そういった広場では子供達は野球をして遊んでいる。バットはどこかから拾ってきたと思われる木切れ。ボールはなんだかよくわからない塊。もしかしたら硬球の皮がはがれた中身だけのものかもしれない。
子供達が我々を見つけて話しかけてくる。
「Japones ? (日本人?)」
「Si. (そうだよ)」
「イチロー・スズーキ!」
先日のWorld Baseball ClassicsはCubaの人々に日本の存在を大きく影響付けたのであろう。
2006年5月15日初掲載
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