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09: Rumba #3

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 音楽があるところにはダンスがある。基本的に音楽同様ダンスも彼らの生活の一部となっている。

 キューバ国立民族舞踊団ではライブステージは終わり、PAからは延々とサルサがかかり人々は 自然と踊り始めた。サルサ・パーティーが始まったのである。

rmb31.JPG 今回の旅で「私はサルサ(ダンス)・ティーチャーだ」という人に何人出会っただろう?この会場でも少なくとも3人にそう言われた。はじめはサルサダンスを教えることを生業にしている人かと思っていたのだが、 別にダンスが飛びぬけて上手いというわけでなかったり、 職業は学生だったり公務員だったりする。他人の事は言えないがCubaの人達で英語がしっかり出来る人はそんなに多くないようで、 多分「私がサルサダンスを教えてあげよう」と言いたいのだろう。音楽が始まり皆が踊り始めている状況にも関わらず踊っていない東洋人に対して サルサダンスを教えてやろうと思う人がごろごろいたりするようだ。エスパニョールが通じる相手ではないし英語も日本語も充分に話せるわけでもない。言語でのコミュニケーションが不充分ならば音楽でのコミュニケーション。しかもそれは彼らにとって得意中の得意なものだ。例外はあるがなんだかんだで基本的に皆ダンスが上手い。

rmb32.JPG 日本語をほんのちょっとだけ話すAmadoというCubano (Cubanoとはキューバ人の男性形、つまりキューバ人男性という意味。 キューバ人女性はCubana。スペイン語には名詞に男性形と女性形がある)が近寄ってきた。どうやら自分のダンスの教え子が埼玉にいるという。多分今の私の様にステップを教えた事がある日本人観光客が埼玉在住だったんだろう。基本的には男女がペアとなって向かい合って踊るのだが、男性であるAmadoは横に立って簡単なステップを 教えてくれた。そして来場していた数人の日本人女性を見つけて、 「あの娘と踊りたいから翻訳してくれ。替わりにCubanaを誘うのに翻訳してあげるから」 とリクエストしてきたので、「多分彼女達は英語は話せると思うから自分で誘ってきなよ。っていうか日本語でトライだ」 と言ってみたら、自分でトライして見事に踊ることに成功していた。やるもんだ。

rmb36.JPG 私に声をかけてくるのは圧倒的にCubanoが多い。その人たちは別にゲイとかではなくてあくまでストレートだし、私が男性にもてるという訳ではない。基本的には男性から女性を誘って踊るというものなのだろうか。私がCubanaから声をかけられる場合はヒネテーラか写真を撮って欲しいという人だったりすることが多かった。

 女性に限った話ではないんだけど、カメラを持っていると大抵撮ってくれ撮ってくれとリクエストされる。撮った写真を液晶モニターで観て喜んでいる。モニターを観ることもなく撮られる事だけで満足する人もいっぱいいる。延々と延々と撮影撮影。何度も何度も撮ってくれと代わる代わるに。人を撮るのは楽しいのでそれはそれで面白い。

rmb35.JPG そんな感じでAmadoとその友達達とは楽しい時間を過ごすことが出来た。Amadoはビールを飲みたいというので1杯おごってあげることにした。ビール1杯 CUC 1 = 120円位。日本の相場からすると安いものではある。彼らの収入から考えるととてつもなく高いものでもある。もちろん彼らが買えばCUP払いなんだろうけど。
 Amadoは初めからおごってもらうことだけを目当てに近寄ってきた訳でもなさそうだし、 楽しい時間を共有した人なのでその位は構わないのだ。だがしかし、ろくに話もしないうちから何かしらの同情をかわせておごってもらおうと 思っている輩もいっぱい近寄って来る。そういう輩にはおごらなかった。別に寄付をしたい訳ではないのだ。

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 さらにつづく。


2006年6月13日初掲載



タグ:Cuba Havana salsa
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